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蛮神(召喚獣)の元ネタを調べてみた

すっかり数も多くなってきた蛮神(召喚獣)の元ネタってなんだろう?

やっはろラリホー
世界観考察好きのチスイです。

長くシリーズが続く作品だとどうしても増えてくるのが「シリーズお馴染み」なキャラクターやモンスター達。FFシリーズだとその筆頭といえるのが「シド」という人物、チョコボ、モーグリそして蛮神(召喚獣)ではないでしょうか?

特にFF14は「FFシリーズの遊園地」というだけあってシリーズで登場した多くの蛮神(召喚獣)が登場している作品だったりもするんですよね!

そこで今回はパッチ5.3時点までにFF14に登場している蛮神(召喚獣)の元ネタについてまとめてみました!

例のごとくネタバレ満載の記事になりますのでメインシナリオを最新まで遊んでないという方はお気をつけください!

そもそも蛮神(召喚獣)って何?

FFシリーズにおける蛮神は召喚獣として登場する事が多い幻獣です。「召喚魔法によって召喚師の元に具現化・呼び出される生物」という扱いで多くの作品では特定のキャラクターのみが呼び出す事ができる存在となっています。

同時に多くの作品ではその存在が物語の根幹に根付いた重要な位置づけにおかれており、印象の強い存在になっています。

一方でそのイメージや特徴はFFシリーズやそれ以前にあったファンタジー作品で形成されていった物も多くなっており、元ネタのイメージがそのまま召喚獣となっているケースの方が少なくなっています。
FFシリーズにおいて初めて召喚獣システムが取り入れられたのはFF3で、その後ナンバリング作品はもちろん外伝作品でも登場しています!

FF14ではこれまでのシリーズで登場してきた召喚獣をそれぞれの蛮族が信奉する「蛮神」として登場させているという形ですね。

新生編

イフリート

FF14でも最初に戦う事になる蛮神であるイフリート。イフリートはFFシリーズにおいてもFF3から登場し、最古参かつ最多出演を続けている召喚獣の代表格といった存在です。

一方で最古参と言われる召喚獣の中では作品によって容姿が大きく変わる事が多いというのも1つの特徴でどんな容姿になっても頭に2本の角を持つのも特徴になっています。

FF14でもそうであるように基本的には「火」の属性を司っている事が多いです。

そんなイフリートの元ネタはアラビア(イスラム)系の伝承に登場する精霊の一種です。ちなみにイフリートという名前は男性形で女性形の場合は「イフリータ」となります。

悪霊の性質が近い魔人の一角で「ランプの魔神」で有名なジン(ジーニー)の同族であるとされています。すがこの伝承では火の属性を伴ったものではありませんでした。

「イフリート=火」というイメージを作り出したのはRPGの原点とも言われるTRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)」です。ただ同地の伝承では「人間は神が土くれから作り出したもの、精霊は炎から作り出したもの」とされており、このイメージを取り入れたのがイフリートという存在であるとも言えます。

タイタン

同じくFF3から登場する最古参組で「土」の属性を持っているのがタイタンです。多くの作品に登場しており、FFシリーズ前半の頃はマッチョで大柄な中年~壮年な見た目の男性のような容姿をしていましたがシリーズが進むにつれてFF14でもそうであるように土偶や土人形のような見た目になっていきました。

元ネタはギリシャ神話に登場する神々の種族である巨人「ティターン族」で、古代ギリシャ語であるティターンを英語読みすると「タイタン」という読み方になります。

ガルーダ

元々はモンスターとして登場する機会が多かったものの、FF11で召喚獣となった形でイフリート・タイタンと比較するとFFシリーズでの歴史が浅いのがガルーダです。

そんなガルーダの元ネタはインド神話に登場する神鳥の「ガルダ」です。ガルダには別名が多く存在しその中の1つがガルーダとなっています。ちなみにガルダは2020年10月現在もタイやインドネシアの国章にその姿が描かれるなど神聖な存在として扱われています。

オーディン

FFシリーズを代表する召喚獣の中でもある種異質な存在なのがオーディンです。FF14においては黒衣森を彷徨う亡霊という形ですが同時に古の闘神(=蛮神)であるともされている存在ですね。一応FF3で初登場して以降はほぼ全ての作品になんらかの形で登場している召喚獣でもあります。

オーディンの元ネタは北欧神話の主神オーディンからで彼の愛馬であるスレイプニルも北欧神話でオーディンが騎乗する馬の名前から取られています。

ギルガメッシュ

FF5で敵キャラクターとして登場した後、FF6のリメイク(GBA版)にて召喚獣とかし時折登場するようになったのがギルガメッシュです。召喚獣化した後も召喚獣としての立場は安定しておらず、敵として登場する事もあるなど名物キャラとして扱われる事が多いです。

元ネタは現存する中で最も古いとも言われる古代メソポタミア文明時代の文学作品「ギルガメッシュ叙事詩」という作品で、実在していた可能性がある伝説的な王ギルガメッシュについて描いていたものです。相棒のエンキドゥもこのギルガメッシュ叙事詩から登場しています。

善王モグル・モグ12世

モーグリの王様である善王モグル・モグ12世。この名前で登場するのはFF14が初ですが、「モーグリ」という括りで見た場合にはFFシリーズでも召喚獣として扱われた経験も持っていたりします。召喚獣となったのはFF7が初でこの時はチョコボとセットで扱われていました。キャラクターとしてはFF3で初登場し以降マスコットとして親しまれるようになります。

マスコットキャラクターになっているだけあって元ネタはないですが創作にあたっては「モグラとコウモリの合いの子」という事になっているようです。

リヴァイアサン

モンスターとしてFF2で初登場し召喚獣システムが誕生したFF3からは多くのシリーズ作品に登場しているリヴァイアサン。作品によって名前の表記が微妙に異なる場合がありながらも基本的には海の怪物というイメージながらも不遇なポジションを与えられる事が多くなっているとされています。

元ネタは旧約聖書に登場する海中に住む生物「レヴィアタン」で、このレヴィアタンの英語読みがリヴァイアサンとなります。元ネタのある召喚獣の中でも元ネタそのままに近いイメージになっている召喚獣ではないでしょうか。

ラムウ

FF3から登場するおじいちゃんポジション召喚獣のラムウ!召喚獣の代表格的な存在であり、作品によっては召喚魔法を教える存在になるなど重要な役割を与えられる事が多い一方で、「召喚獣を育てる要素」があるナンバリング作品には登場できないというジンクスも持っています。
長い歴史を持つ召喚獣の中でも元ネタが不明であるとされる召喚獣の1体で実在性が疑われている伝説の大陸、「ムー大陸」の帝王ラ・ムーという説、ソロモン72柱の悪魔の一柱「ラウム」説が有力になっています。

シヴァ

FF3からの最古参組であるシヴァはイフリートと同じく最多出演をしている召喚獣で、ナンバリング作にはほぼ全て出演、外伝作品でも基本的に登場する機会の多い召喚獣です。女性的な見た目で氷を扱うというのがシリーズ共通のイメージになっています。

元ネタはヒンドゥー教の神様で、特に影響力が高いと言われる3柱の1人に数えられるような存在です。ただ元ネタのシヴァは男性神であり、氷にまつわるエピソードも持っていません。

蒼天編

ラーヴァナ

蒼天編で最初に登場する蛮神であるラーヴァナ。同時にFF14シリーズで実装された蛮神では初のFF14が初登場という蛮神です。

元ネタはインドの叙事詩「ラーマーヤナ」に登場する魔王で主人公ラーマの宿敵として描かれています。10の顔と10の両腕を持つという姿をしており、ラーヴァナのデザインもそのあたりからきているのかも知れませんね!

ビスマルク

ビスマルクはFF6で登場した召喚獣で当時から白鯨の召喚獣として登場していました。一方でFFシリーズ全体での登場回数は多くはなく、ナンバリング作品よりも外伝作品での登場の方が多いくらいです。

多くの召喚獣が神話や伝承などを元ネタにするのに対しビスマルクの元ネタは第二次世界大戦中に活躍したドイツの戦艦ビスマルクであるとされています。この戦艦ビスマルクの名前はドイツの建国に大きく貢献し「鉄血宰相」の愛称で知られる「オットー・フォン・ビスマルク」です。

ナイツ・オブ・ラウンド

ナイツ・オブ・ラウンドはFFシリーズの召喚獣の中でも最強と言われる召喚獣で、FF7にて初登場しました。以降登場作こそ多くはないものの、時折登場しては猛威を振るっています。

元ネタは中世に描かれた騎士道物語「アーサー王物語」に登場する王様のアーサーと彼に仕えた円卓の騎士で数々の創作でモチーフになっていたりする題材となっています。

ニーズヘッグ

蛮神や召喚獣ではないですけど……FF14で戦った敵であるニーズヘッグは北欧神話に登場するヘビ或いはドラゴンをモチーフにしています。

三闘神について

セフィロトを含む「三闘神」は元々はFF6で登場したモンスターでありFF6では名前はなく単に「魔神」「女神」「鬼神」と呼ばれていました。その他の作品には登場しておらず名前という意味ではFF14で初登場した形になっています。以下三闘神については元ネタのみを紹介しておきます

魔神セフィロト

セフィロトの元ネタは旧約聖書に登場するエデンの園の中央に植えられた生命の樹の名前です。生命の樹に成った身を食べると神に等しき永遠の命が得られると言われています。

セフィロトを信奉する種族が樹状精霊種族というのもこの元ネタから由来していると考えられます。

女神ソフィア

ソフィアの元ネタは古代ギリシャ語で「叡智」を意味するソピアーから派生して生まれた言葉で現代語に置いても女性人名や建物の名前などに使用されるようになったものです。

ちなみに古代ヘレニズム世界においては女神であると考えられていたという元ネタもあります。

ソフィアが「叡智」という言葉を多様するのはこの元ネタに由来しているのでしょう。

鬼神ズルワーン

ズルワーンの元ネタはゾロアスター教の神様に由来しています。正確にいえばゾロアスター教の中でもズルワーン教と言われる一派における創造神とも言われる存在で、「時間」を司っているとされています。

ちなみにFF14の中でズルワーンが使用する技「アフラ・マズダー」も同様の由来を持っています。

紅蓮編

スサノオ

スサノオもラーヴァナに続いてFF14が初登場となる蛮神です。

元ネタは日本神話に登場する神様で様々な逸話が残っていますがヤマタノオロチを倒した話しなどが有名な神様です。

ラクシュミ

ラクシュミはFF6で初登場した召喚獣です。シリーズ登場歴は浅く、FF6の後はFF14で久々の登場、FF15でも続けて登場する形になりました。

元ネタはヒンドゥー教の神様で、美と豊穣と幸運を司っています。主神であるヴィシュヌの妻でもあるのでかなり高位にいる神様です。

神龍(神竜)

三闘神同様にモンスター出身の蛮神といえるのが神龍です。作品によっては神竜と表記される事も多いモンスターで、FF5で初登場後、ナンバリング作品、外伝作品、さらにはリメイク版で追加されるなどして度々登場しています。

元ネタといえる存在はありませんが、多くのファンタジー作品で描かれるドラゴンの王として圧巻とも言える力を誇るようにデザインされています。

ツクヨミ

ツクヨミもFF14で初登場した蛮神です。

元ネタはスサノオと同じく日本神話で月を神格化した存在、或いは夜を統べる神として扱われる事が多くなっています。

ヨウジンボウ

敵モンスターとしてFF5で初登場したヨウジンボウはFF10にて召喚獣化し、その後FF14でも登場する事になりました。

元ネタは紛れもなく用心棒から着ていますが、愛犬であるダイゴロウは1970年~1976年まで連載されていた漫画「子連れ狼」の主人公が連れている犬の名前だそうです。

白虎・朱雀・青龍(玄武)

四聖獣奇譚シリーズで登場する白虎・朱雀・青龍・玄武はいずれも中国の神話に登場する方角を司る四神から来ています。FFシリーズで四神を扱うのはFF11が初でこの時はモンスターとしての登場でFF14にも登場する形になりました。

漆黒編

ティターニア

漆黒編で戦うティターニアもFFシリーズではFF11が初登場し味方として戦ってくれるモンスター(召喚獣に近い立ち位置?)となりFF14で蛮神となった存在です。

元ネタはシェイクスピアの戯曲「夏の夜の夢」に登場する妖精の女王の名前から来ており、多くの創作で「妖精の女王=ティターニア」という構図が用いられる事になっています。

イノセンス

イノセンスもFF14が初登場となる蛮神です。

元ネタは不明ですが元々英語でイノセンスは「潔白」「純真」「天真爛漫」「無知」「無害」という意味を持っているのでこれらの意味合いとキャラクターイメージから着けられたのかも知れません。

ハーデス

久しぶりとなるFFシリーズに多数登場している蛮神となるのがハーデスです。召喚獣としてはFF7と外伝作品での登場ですがモンスターとしてはFF4のリメイク版など複数の作品に登場しています。

元ネタはギリシャ神話に登場する冥界の神ハーデスです。主神ゼウスと海神ポセイドンと兄弟で長男ながらも弟たちが嫌がる冥界の管理をせざるを得なかった苦労人だったりします。(このあたりの側面ももしかしたら反映されているのかもしれませんね?)

ルビーウェポン(ウェポン系)

ルビーウェポンは元々はFF7に登場したウェポンシリーズの1体で、通常版では戦う事は出来ませんでしたがインターナショナル版にて戦う事ができるようになったモンスターです。

元々半分機械のような超常的存在である事もあり元ネタに相当する物はありません。

ウォーリア・オブ・ライト

ウォーリア・オブ・ライトはディシディアでも登場しているFF1のパッケージに描かれた主人公のような存在です。

FF1ではシステム上主人公の名前が存在せずディシディアに登場する際に初めて名称が着けられる形になりました。

その他

ミドガルズオルム

全てのドラゴンの始祖として登場する幻龍ミドガルズオルム。FF14でも圧倒的な存在感を放つ存在ですが、召喚獣としての初登場はFF6でその後はどちらかといえばモンスターとして活躍する事が多くなっていました。

またミドガルズオルムの別名であるヨルムンガンドが別種として登場する場合もあり、FF14でもヨルムンガンドは別の存在としてモンスターとして登場していたりします。

元ネタは北欧神話に登場する世界を取り巻く程の巨大な大蛇です。

バハムート

モンスターとしてならFF1から登場しているFFシリーズを代表する存在であるバハムートは召喚獣としてもFF3から登場し、ほぼ全作に登場しているといえる存在です。

元ネタはアラビアの伝承に登場する巨大な「魚」で、バハムート=竜というのはダンジョンズ&ドラゴンから発展した設定になっています。

アレキサンダー

機工城アレキサンダーはFF6で初登場した召喚獣でメカメカしい見た目が特徴の召喚獣です。ナンバリング作品はもちろん外伝作品にも多数存在しており登場する度によりメカメカしいデザインになっており、FF9で羽が生え、FF14で足まで描かれる事になりました。

元ネタは古代ギリシャに実在したマケドニア王アレクサンドロス大王で、彼の名前の英語読みがアレキサンダーとなります。

オメガ

FF14では本編にも絡みレイドシリーズで昇華されたオメガ。モンスターとしても召喚獣としても登場する事のあるオメガはFF14でも描かれているように神竜と共に度々登場する存在になっています。初登場はFF5でどちらかといえば外伝作品への登場機会が多いです。

後にRPGでは当たり前となる「ラスボスを倒した後に出現する裏ボス」の先駆け的な存在で、元ネタは古代ギリシャ語の最後の文字であるΩ(オメガ)に由来しています。

エデン

パッチ5.3現在進行中であるレイドシリーズのエデン。エデンは元々はFF8に登場した召喚獣です。

元ネタは旧約聖書に登場する「エデンの園」であると考えられています。

各拡張で見る登場蛮神の傾向

FFシリーズ代表格揃い踏み!?の新生編の蛮神達

新生の頃の蛮神はやはりFFシリーズでお馴染みとも言える蛮神が増えていった印象が強いですね!やはり彼らが出ないとFFシリーズじゃない!という事なんだと思います。

今回調べた中でもやはり出演回数が圧倒的に多い蛮神(召喚獣)ばかりでしたからね!

FF6色が強かった蒼天編の蛮神達

蒼天編時代の蛮神はFF6にルーツを持つ物が多いですね!三闘神シリーズがそもそもFF6ですしFFシリーズで強大な敵として登場した物も今後実装していくよ!という決意の現れなのかなぁという印象を抱きました。

オリジナルが増えた紅蓮編・漆黒編の蛮神達

紅蓮・漆黒以降は歴代のシリーズに囚われずFF14オリジナルの蛮神が増えていきましたね。これは舞台設定が大きく関係していそうですが、東方地域などはこれまでのFFシリーズではあまり描かれないような和風・中華風が強いデザインだけにオリジナルが増えたのかなと!

その代わりではないですけどルビーウェポンを始め、メインシナリオでは絡まない部分にFFシリーズで登場した事のある強大な力を持った存在が登場する機会が増えたんじゃないかなという印象を抱きました。

ファンタジーはイメージの形成で作られていく

以前、公式放送にて世界設定班の織田さんが「色々な神話や世界観をモチーフにしている」というお話をしていた通り、FF14に登場する蛮神の数々って本当に様々な所から元ネタが用意されていますね。今回は詳細には描かなかったですけど技名などにもそれぞれしっかり由来があるのが凄いなという印象を抱きました!

同時に元ネタになっているとはいえ必ずしも元ネタそのままではないもの良いですよね。元ネタはあくまでも元ネタであってイメージを膨らませる材料の1つなんだろうなという事を再確認出来ました。
今回は蛮神を中心に調べましたけど、今後また機会があればその他の元ネタについても調べてみようかなと思います。

ではではーっ
アジントタ(良い夜を)

今回の考察の参考資料はこちら